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普段、汗をあまりかかない人に対して、一見汗の量が少ないので“清潔そう”、“涼しそう”、“臭いが少なそう”などと良いイメージを持たれているかもしれませんが、実際はそうでもありません。“汗をかかない=良いこと”というのは、大きな誤りで、むしろ悪い面のほうが多いのです。
今回は、汗をかかないことが悪い理由と改善方法についてお話します。
日ごろ汗をかかない人が汗くさくなってしまう原因とは
汗の量をあまりかかない人は、汗臭くなりやすいというのは本当なのでしょうか?
これまでお話しましたように、脇汗には2種類の汗腺から出る汗があります。一つは、アポクリン汗腺からは出る汗で、腋臭(ワキガ)の原因となる汗です。そしてもう一つは、一般汗と呼ばれる、臭いのしないエクリン汗腺からの汗です。エクリン汗腺の汗は、本来、臭いはしないのですが、時間の経過とともに皮膚の雑菌と合成して汗臭さを感じます。そのため、エクリン汗腺の汗なら、雑菌と合成する前に拭き取ってしまえば臭いを抑えられることになります。
しかし、これらの汗腺から出る汗は良い汗と悪い汗があります。良い汗は、サラサラ汗と呼ばれ、水のように感覚でほとんどの成分が水です。蒸発しやすいのですぐに乾き、鉄やミネラルは血液に再吸収されるので、汗にはほぼ含まれていません。良い汗をたくさんかく人は熱を体外に放出しやすいので、体温の調節を上手く行うことができます。一方で悪い汗は、ドロドロ汗とよばれ粘着質でベタベタとしています。血液に再吸収されなかったミネラルが汗に含まれ、蒸発しにくく臭いのある汗となります。汗が上手くかけないと、体温調節もできなくなります。悪い汗は、雑菌が増殖しやすいので、その結果、汗の臭いを発生させます。普段、汗をあまりかかない人は、汗腺の機能が低下しているので、良い汗をたくさんかくことができません。そして代わりに、汗をかかないことで、体に水分を溜め込みやすくなり、血液の濃度が上がると悪い汗がどんどん増えていきます。この悪い汗が汗の臭いを発生させる原因なのです。そのため、日ごろ汗をかかない人は、汗腺機能が低下して、良い汗をたくさんかくことができずに悪い汗が増えるので、たとえ少量の汗でもむしろ汗臭くなってしまうのはそのためです。
汗臭さを解消するためには汗腺機能を高めるしかない
このように汗をかかずにいると汗腺の働きが低下するので、良い汗をたくさんかけるように汗腺機能を高めることが、汗臭さを解消するには有効です。そのために、まずはたくさん良い汗をかくことを習慣化し、自然と良い汗がかける体を作ることが重要です。それには次のような方法があります。
汗腺機能を高める方法1:有酸素運動を行う
汗腺機能を高めるために最も良い方法として、有酸素運動をすることがあります。運動は汗をかくには最も良い方法です。しかし、運動をするとたくさん汗をかくのが嫌で、あえて運動を避けている方もいます。これは実は逆効果です。運動不足こそ、普段から汗をかかない体になってしまう原因です。そして運動不足で汗腺の発汗機能が低下すると、全身から汗をかくことができなくなります。体の一部からのみ汗をかいたり、正常に体温調節たできなくなります。このような状況を防ぐには、普段から運動をする習慣をつくりましょう。特に良いのが有酸素運動です。有酸素運動で体内に取り込まれた酸素は、汗腺を活発してくれます。そして汗腺でミネラル分がうまく血液に再吸収されるようになります。そのおかげで、汗にミネラルが含まれなり、これがよい汗となります。よい汗は、ミネラル分が含まれないので、雑菌が増殖しにくく、乾燥しやすいです。すぐに蒸発するので、皮膚の菌と合成することもありません。有酸素運動でも特にお勧めなのは、ウォーキングやヨガなどです。簡単にできて、全身を動かす運動なので、20分程度毎日行うことが大切です。
汗腺機能を高める方法2:入浴を行う
そしてもう一つは、入浴も汗腺機能を鍛えるには有効です。効果的な入浴方法としては、ぬるめのお風呂での半身浴が良いとされています。温度は、37度程度で、人肌ぐらいがちょうど良い温度です。最初は少しぬるいと感じるかもしれませんが、徐々に体が温まって、体全体からジワジワと汗が出てきます。汗は急激にかくのではなく、時間をかけてゆっくるとかくの良い汗のかき方です。ぬるめのお風呂の半身浴は、特にゆっくりと汗腺が開いて活発化されるので良い作用があります。そして毎日続けることも重要です。しばらくすると、これまでしばらく汗が出なかったのに、だんだん短時間で汗が出るようになります。これは汗腺の機能が高まって、短時間でも汗腺がすぐに活性化するようになるからです。そして、サラサラと流れ落ちるような粒の細かい汗がかけるようになったら、あなたの汗腺はかなり活発に働くようになった証拠です。
お風呂でのアレンジとしては、重曹風呂やミョウバン風呂なども有効です。重曹やミョウバンは、汗対策ではお馴染みで以前にもご紹介しました。これらの成分をお風呂で入れるだけで、殺菌効果や消臭効果もあります。重曹には古い角質をとり除き、お肌のキメを整える効果もあるので美肌対策にもピッタリです。
汗腺機能を高める方法3:手足浴で汗腺を高める
熱めのお湯で手足浴をすることも良い汗腺機能アップの方法です。お湯は、43度程度のやや熱いお湯を浴槽に溜めて、肘から指先までと膝から下の足を浴槽に入れて、10分程度つかります。すると体から徐々に汗が出てくるようになります。末梢神経の血流を高めることは血液の流れを良くして、良い汗をたくさんかけるようになります。もし体調に問題がなければ、入浴後に冷水を軽くかけて汗腺を引き締めてあげるのも汗をかきにくなるのに効果があります。
脇汗だけの臭いだけが気になる場合はワキガチェックを行いましょう
そして、一部の方は脇汗だけ臭いが酷いということがあるかもしれません。この場合、先ほどお話しました2つの汗腺のうち、アポクリン汗腺から汗が出る汗が原因となっています。腋臭(ワキガ)は、アポクリン汗腺の生まれつきの量によって決まっていますので、そのような方は汗の量にかかわらず汗の臭い(腋臭(ワキガ))が発生します。腋臭(ワキガ)体質は先天的なものなので、もし不安があれば腋臭(ワキガ)体質かどうかを確認しておきましょう。詳しくはこれまでにご紹介した腋臭(ワキガ)体質チェックリストをご参照下さい。
しかし、たとえ腋臭(ワキガ)体質だったとしても、悲観することはありません。腋臭(ワキガ)の程度によっては、十分に自分で対策することができます。腋臭(ワキガ)の程度が軽度から中程度なら、とても簡単な自己ケアがあります。本サイトでもいくつか紹介していますので、是非お好みの方法で対策してみて下さい。運動、食事、生活習慣改善などからデオドラント商品の活用まで、種類も豊富なのでいくつか試して最適な方法をお選び下さい。
汗臭いと感じたら普段から積極的に汗をかくようにしましょう
このように、汗の臭い対策にとって大切なのは良い汗をたくさんかくことです。そして今回ご紹介しましたように、良い汗をたくさんかくには、有酸素運動、ぬるめのお風呂の半身浴、手足浴などが有効です。このようにいくつかの方法で、しっかり汗腺を鍛えて、どんどん良い汗をかいて汗の臭いに対策していきましょう。