シャツの脇部分の黄ばみ(黄染)について

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白いシャツの襟もとや袖口に汚れが付くことは多いです。そして脇部分も同様です。脇部分は汚れだけではなく、汗も付着するので、汚れだけではなく黄ばみや臭いも気になります。
 今回はこのようなシャツの脇部分の黄ばみや臭いに着目し、その原因や対策方法についてお話したいと思います。

シャツや下着に黄ばみができるのは腋臭の証拠!?

 衣類にできる黄ばみの原因は、汗に含まれている色素成分によるものです。汗には、エクリン汗腺からでる汗とアポクリン汗腺から出る汗がありますが、黄ばみの原因はアポクリン汗腺に含まれる成分です。アポクリン汗腺には、アンモニアや脂質、糖質、タンパク質などの老廃物が多分に含まれていて、なかでも鉄分、リポフスチンなどが黄ばみの元となります。特にこのアポクリン汗腺から出る汗は腋臭(ワキガ)の原因となる汗なので、これが臭いも発生させます。もしシャツの黄ばみが気になったら、それは同時に腋臭(ワキガ)体質のサインでもあります。

思春期の時期はシャツの部分が黄ばみやすい!?

 そしてアポクリン汗腺は成長とともに発達するもので。アポクリン汗腺は、思春期の時期が最も活発になり、小学校高学年から中学、高校ごろが一番激しくなります。その時期は、皮脂の分泌も増えるので同時に菌の増殖も高まり、黄ばみや腋臭(ワキガ)が悪化しやすくなります。

「Ag+(エージープラス)」「8×4(エイトフォー)」などの制汗剤で脇部分が黄ばむこともある

 衣類の黄ばみのもう一つの原因は、制汗剤であることもあります。脇汗対策にしているつもりの制汗剤が実は、それを悪化させているとは思いもよらないと思います。しかしこれが衣類の黄ばみの原因となります。制汗剤にはさまざまなタイプがあり、いくつかの化学成分が含まれています。もし体質に合わないものをしようしていると、汗と化学反応を起こして色素成分を生成します。脇汗が気になって制汗剤を使用している方で黄ばみを発見したら、一度制汗剤を止めてみるのもひとつです。それで黄ばみが無くなったら、制汗剤が合わなかったのかもしれません。制汗剤はとても種類が多く、同時に人の常在菌も人ぞれぞれの種類があります。それぞれの常在菌の種類と制汗剤の種類の組み合わせが悪いと、化学反応が起きて黄ばみを引き起こします。これまで使っていた制汗剤を変えたら黄ばみが発生し始めたという方は、それは制汗剤が合わないことで起こっているのかもしれません。

脇部分の黄ばみを予防・防ぐ方法

 そして脇汗により黄ばみを防ぐには次のような方法があります。
 汗が出たらすぐに拭きとる
 衣類を交換して清潔に保つ
 腋臭対策クリームのような対策用品を活用する
 脇部分の黄ばみを防ぐには、汗を衣類に付着しないようにすることが大切です。そのためには、汗が出たらなるべくすぐに拭きとるようにしましょう。一度付着した汗の成分は落ちにくいものです。時間がたって水分が乾くことはあっても、黄ばみはそのまま残ります。そのため付着する前に拭きとるようにしましょう。二つ目は、衣類をなるべく頻繁に交換して菌が増殖しないようにすることです。かいた汗をそのままにしておくと、脇の下の温度が上がり、湿度が上がるので菌の温床になります。菌が増殖して、汗の成分に分解される前に交換するのが大切です。
 しかし、他の部位ならともかく、脇汗の場合、すぐに拭きとるというのは容易ではありません。また衣類の交換も日中度々できるものではありません。汗をかくたびに、下着やシャツを交換するのは現実的には不可能です。そこでおススメなのが、腋臭対策クリームのような対策商品です。これなら朝一度塗れば、一日効果が継続します。黄ばみや腋臭(ワキガ)の原因となる汗もこれ一つで対策できます。

脇部分の頑固な黄ばみ汚れを落とす方法

 そしてついてしまった黄ばみには次のような黄ばみを落とす方法があります。
 重曹
 クリーニング
 ハイター
 クエン酸

脇部分の黄ばみを重曹で摂る方法

 重曹は、漂白効果があり頑固な黄ばみをきれいに落とします。漂白剤でも消せないしつこい臭いにも効果があります。使用方法は、40度程度のお湯に小さじ2杯の漂白剤とカップ1杯の重曹を入れてかき混ぜ、衣類を20分程度つけ置き洗いして、汚れがおちたらいつものように洗濯機で洗濯します。黄ばみの原因となる皮脂は温度が高いと落ちやすいですが、汗に含まれるたんぱく質は固まりやすくなります。そのためお湯を40度に保つのが汚れと臭いをよく取るコツです。もし黄ばみが頑固な場合は、半日程度つけ込んでおくと取れやすくなります。

クリーニングで脇の黄ばみを取る方法

 もし家庭用洗剤で黄ばみが解決できない場合、クリーニング店の染み抜きを活用することもできます。シミにはいろいろな種類がありますが、黄ばんだシミは、時間の経過と共に進行し徐々に濃い色に変色していきます。やがて衣類の地色を破壊したり(脱色)、生地自体が痩せて破れてしまうこともあります(脆化)。シミの進行は、黄ばみ→変色→脱色→脆化と進みますので、悪くなる前に早めにクリーニング店に出すとよいです。クリーニング店によっては染み抜きの特殊技術があるところもあるので、もし気に入ったシャツに黄ばみがついてしまったら、式抜き専門のクリーニング店にお願いしましょう。

ハイターで脇の黄ばみを取る方法

 家庭用洗剤でハイターのような塩素系漂白剤を利用することもできます。ハイターは、消臭効果がとても強く、腋臭(ワキガ)が気になる方にも最適な洗剤です。一方で、漂白効果がとても強いので色物は色落ちしてしまうことがあります。ウール、シルク、ナイロン生地に使うと素材が変色してしまったり、成分が強いので生地を傷めてしまうこともあります。色の漂白効果も強いので、他の洗濯とは別に洗濯しなければなりません。塩素系の独特の臭いがしますので、お子様や臭いが苦手な方には少し気になるかもしれません。最近では塩素系以外にも酸素系漂白剤(還元漂白剤)も販売されていますので(ワイドハイターなど)、そちらはやや消臭や漂白効果は落ちるものの、色柄ものでも色落ちしないし、効果もマイルドです。他の洗濯物と一緒に洗濯することができますので、汚れの少ないものや、下着、デリケートな素材のものはこちらがおススメです。

クエン酸で脇の黄ばみを取る方法

 そしてもう一つ活用できるのがクエン酸です。クエン酸によるシミ取りの方法は、洗面器やバケツに40度ぐらいのお湯を入れ、洗剤と漂白剤を溶かします。そして衣類を20分程つけ置き洗いをした後、洗濯機に入れて洗濯します。もし汚れの落ちが悪ければ、クエン酸を直接黄ばみの部分にかけて放置してみましょう。また重曹とクエン酸を組み汗せることも可能です。

シャツの脇部分の黄ばみ(黄染)についてまとめ

 このようにできてしまったシャツの黄ばみや汗の臭いは家庭で対策することができます。黄ばみが濃くなると落ちにくくなりますので、早めにご紹介した方法で清潔に保ちましょう。そして洗濯後は、保管も重要です。タンスの中はカビやダニの温床です。衣類に害を与える害虫が繁殖することもあります。最近は、は黄ばみ防止成分が配合された衣類用防虫剤もありますので、こちらも合わせて活用しましょう。